【相談No.2】手術室における新人教育の戸惑いと2年目以上への教育について・自身のキャリア形成と職場とのギャップ

【相談No.2】手術室における新人教育の戸惑いと2年目以上への教育について・自身のキャリ形成と職場とのギャップ

こんにちは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。

こちらではご自身のキャリアアップのことや職場の人間関係など、些細な事から深刻なお悩みまで、私のお役に立てる範囲でご相談に乗るコーナーです。

もしかしたら根本的な解決にならないかもしれないですが、話をするだけで何かヒントが出てきたりするかもしれません。

ぜひ、お話を聞かせてください。

この記事の内容

【相談N0.2】匿名性を保つためAさんとさせていただきます。
※本人様より許可をいただいて記事化しています。

・新人教育に携わることになり新人への教育体制に戸惑いがある。
・新人だけでなく2年目以降にも教育が必要と考えるが、自主性を育てるといった考えてあまり介入しない方針に疑問を感じる。
・最近のパワハラ問題もあり介入方法も迷いがある。
・自身の今後のキャリア形成の考えと現在の職場とのギャップについて。

手術室の教育では、新人への指導だけでなく、2年目以降のスタッフをどう育てていくかで悩むことがあります。

「主体性を育てたいから、あまり口を出しすぎない方がよいのではないか」
「でも、それは本当に成長につながるのだろうか」
「パワハラと受け取られないように配慮しながら、どこまで関わればよいのか分からない」

こうした迷いは、教育担当者だけのものではありません。現場で働く多くの看護師が、一度は感じる悩みではないかと思います。

この記事では、手術室における新人教育と2年目以降の成長支援について、主体性と放置の違い、教育体制の整え方、そして自分のキャリアと職場との向き合い方という視点から考えていきます。

手術室の教育で起こりやすい悩み

手術室では、新人教育にはある程度の仕組みがあっても、2年目以降の育成になると、急に関わり方が曖昧になることがあります。

部署として「みんなで成長する」といった目標を掲げていても、実際の現場は忙しく、十分な教育や振り返りの時間を取りにくいことも少なくありません。さらに、ハラスメントへの配慮が求められる中で、指導そのものに慎重になりすぎてしまう場面もあります。

その結果、
「関わりすぎてもいけない気がする」
「でも、このままでは育たないのではないか」
という迷いが生まれやすくなります。

## 2年目以降の教育を“本人任せ”にしすぎる問題

新人のうちは丁寧に教えていても、2年目以降になると「自主性を大切にする」という理由で、関わりが急に減ってしまう職場があります。

もちろん、自分で考えて動けるようになることは大切です。ただ、主体性は最初から十分に備わっているものではなく、経験や対話を重ねながら少しずつ育っていくものだと思います。

そのため、「2年目以降はあまり指導しない」という方針が、実際には成長を促すのではなく、単なる放置に近い状態になってしまうことがあります。

主体性は、放置では育ちにくい

主体性を育てたいのであれば、最初から手を離すのではなく、まずはしっかり関わることが必要です。

たとえば、
「どこまでできているのか」
「どこでつまずいているのか」
を一緒に確認しながら、小さな成功体験を積み重ねていくことは、とても大切です。

そうした関わりの中で、少しずつ任せる範囲を広げていく方が、結果として自立につながりやすくなります。

任せることと見放すことは違います。
本人が安心して動ける土台を作ったうえで、少しずつ自分で判断できる場面を増やしていくことが、主体性を育てることにつながるのではないでしょうか。

パワハラを避けることと、指導しないことは別の問題

今の時代、指導がハラスメントと受け取られないように慎重になる必要があります。これはとても大切なことです。

ただ、パワハラを恐れるあまり、問題のある指導者をただ外すだけになったり、誰も深く関わらなくなったりしてしまうと、教育体制そのものは改善しません。

むしろ、一部の「教えられる人」に負担が集中し、現場のしんどさが強くなってしまうこともあります。

必要なのは、「誰を外すか」だけを考えることではなく、どういう関わり方が適切なのかを現場全体で共有することです。指導を受ける側だけでなく、指導する側への支援や学びも欠かせません。

教育体制は、一部の人だけで抱えない

教育がうまくいかないとき、つい個人の力量の問題として片づけてしまいがちです。

けれど、本来「全員で成長する」という目標を掲げるのであれば、新人教育も2年目以降の支援も、一部の担当者だけで抱えるものではないはずです。

現場で感じている違和感や困りごとを共有し、今のやり方で本当に育成ができているのかを振り返ることが、教育体制を立て直す第一歩になります。

自分のキャリアと職場の方向性がずれたとき

教育について真剣に考える人ほど、
「今の職場で自分は何ができるのか」
「このままここにいてよいのか」
と悩むことがあります。特に、進学や専門性の向上など、自分なりのキャリアの方向性が見えてきたときには、職場とのズレをより強く感じることがあります。

そのようなときは、「自分が職場を変えなければ」と背負いすぎなくてもよいのではないかと思います。

自分がこれから伸ばしたい力は何か。
その力をより活かせる環境はどこか。
そうした視点で考えることも、前向きな選択のひとつです。

職場に残ることも、離れることも、どちらかだけが正解というわけではありません。大切なのは、自分の考えを押し込め続けるのではなく、納得できる道を探していくことだと思います。

まとめ|教育への違和感は、現場を見直すきっかけになる

手術室の教育では、「主体性を育てたい」という思いが、いつの間にか「関わらないこと」にすり替わってしまうことがあります。

けれども、主体性は放置で育つものではありません。適切に関わりながら、少しずつ自立を促していく中で育っていくものだと思います。

また、パワハラへの配慮は大切ですが、それを理由に指導そのものが弱くなってしまえば、現場全体の成長は難しくなります。

教育に違和感を覚えることは、決して悪いことではありません。
その違和感は、今の体制を見直し、自分のキャリアを考え直すきっかけにもなるはずです。

※この記事は、匿名化した相談内容をもとに、個人が特定されないよう配慮しながら一般化して再構成しています
大切なご相談をお寄せくださったAさん、記事化へのご協力をありがとうございました。