
こんにちは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。
元々手術室で看護師をしておりましたが、現在は看護系大学で教員をしております。
大学教員をしていると気になるのは看護師国家試験の合格率。
この合格率が来年度の入学者に少なからず影響し、大学の人気にも影響します。
正直、看護師国家試験の合格率が高い看護学校に行きたいし、親御さん的にもお子さんには確実に看護師になってもらいたいですよね。
合格率が低いのは何か原因があるのでしょうか。
完全に一致するかは不明ですが、もしかしたらこんな事も理由の一つでは?といった所をまとめてみました。
コラム的な視点で読んでくれればと思います。
※あくまで一個人の経験や見解を含む内容ですが、現場で感じてきたことを整理する形で書いています。
正しい努力をすれば約90%が合格する試験。
まずは看護師国家試験の毎年の合格率を見てみましょう。

※東京アカデミーのホームページより引用
看護師国家試験合格率・日程・ボーダー | 看護師国家試験対策講座 | 東京アカデミー
ご覧の通りここ最近の推移を見ても一番低くて87.8%と、10人に1人落ちるかな、といった合格率です。
この合格率は国家試験の中ではもちろん、その他の資格の中でもかなり高い数字になっています。
ほとんどの受験者が合格すると言っても良いでしょう。
しかし、これは看護学校に入学して看護師になる為の勉強の努力を〝正しく〟〝当たり前〟にコツコツやってきたからこの合格率なのです。
そこだけは勘違いして欲しくないなと思います。
しっかりと当たり前の努力をすればちゃんと合格できる資格なのです。
看護学校のホームページを見ると必ず載っているのがその看護学校の国家試験の合格率です。
100%の学校もあれば、80%を切っている学校もあります。
合格率100%の看護学校は本当に凄いなと思います。
では合格率が低い看護学校は本当にレベルが低いのでしょうか。
そのカラクリを考察してみます。
合格率が高い看護学校は基本的に基礎学力が高い傾向にある。
基礎学力が高いという事は平たく言うと偏差値が高い事に繋がります。
偏差値が高い看護学校は看護師国家試験の合格率が高い傾向にあるのは納得がいくかと思います。
しかしながら、所謂レベルの高い看護学校でも100%にならない場合があります。
逆にそこまで偏差値が高くないのに合格率が100%を毎年叩き出している学校もあります。
確かに高校までの基礎学力が高い学生が多いと、国家試験合格率も高くなりやすいと思います。
しかし、やはり高校までの勉強と少し違うのが看護師の勉強。
高校までは成績が良かったのに、看護学校ではイマイチ。
逆に高校までパッとしなくても看護学校に入ったら才能を発揮する場合もあります。
ここは入ってみて見極めないといけないですね。
偏差値が高い看護学校は入学時の倍率も高いイメージがあります。
その分しっかりと受験対策してきた精鋭達でしょうから、国家試験に対する向き合い方もしっかりしていそうです。
専門学校は意外と合格率が高い?
私は専門学校の非常勤講師も兼ねているのですが、毎年国家試験合格100%のお手紙が届きます。
非常に素晴らしいと感心しています。
私は大学の教員になって6年目(2025年現在)になりますが、いまだに100%を達成したことはありません。
国家試験の合格率から見れば大学と比べても遜色無い、むしろ看護大学よりも優秀な成績を残している専門学校も多くあります。
専門学校は軍隊の様?
ディスってません。
しかし、この様な噂が聞かれてくることがたまにあります。
これは決して軍隊の様でなく、大学に比べて教員が様々関わっていくことが多いのかなという印象です。
そして専門学校は所謂単科のところが多く、看護学科しかない学校が多いです。
人数が少ない分、教員の目が届きやすく、より密に指導ができる印象です。
大学に比べて国家試験対策というものにかなり力を入れている印象で、大学以上にそのノウハウを持っているイメージです。
大学が〝緩く〟感じる中、専門学校は3年間で卒業することもあり、少し〝厳しい〟という印象があります。
大学は主体性重視。
専門学校と大学の大きな違いは、元々大学は学生の主体性重視の教育が強いところです。
主体性重視という事は大学サイドからの学修に関する投げかけや例えば出席日数が足りない場合に連絡が来るとか、そういった事はあまり意識されていません。
その主体性重視の環境が国家試験の合格率に少なからず影響しているかも知れません。
最近は大学も〝かなり〟学生を気にしている。
しかしながら、看護系の学校には看護師国家試験を合格させるという大義名分があります。
いくら主体性重視と言えど、放置気味にすることで不合格者を増やすわけにはいきません。
何としてでも国家試験に合格してもらいたい。
最近の大学は〝かなり〟学生を気にかけている傾向があります。
特に最近の新設大学の乱立もあり、新し目の大学はこの様な傾向にある様です。
言葉が悪いですが、大学も専門学校化してきているのが現状です。
それを良しと捉えるか、悪く捉えるか、少なくとも今の大学の教育体制も変わってきていることは事実です。
国家試験を受けるのも権利?
少しあまり良くない話をします。
国家試験の合格率が100%という事は、〝受験した学生〟が全員合格したことになります。
〝受験した学生が〟です。
さて、卒業予定の学生が全員受験したでしょうか。
もし、看護学校側で受験する学生を制限することがあったら…。
つまり成績の悪い、国家試験に落ちるかもしれない学生を〝受験させない〟のです。
受験する学生を合格する可能性の高い学生に制限すれば合格率は高くなりやすいでしょう。
合格率が低い看護学校は学生全員がちゃんと受験している?
看護学校としてその学生の能力を引き上げることが出来なかったことは残念なんですが、言葉悪くて申し訳ないですが、不合格が濃厚な場合でも受験をさせているケースがあります。
本音を言えば合格率が下がる可能性があるので受けて欲しくないといった看護学校側の思惑もありますが、現在は学生にも試験を受ける権利があるとう主張が強くなっていますので、なかなか受験させないなんて強硬な姿勢は示しませんが、全国的にまだそのような方針を取っている看護学校はあるようです。
看護師国家試験前の試験が存在する学校がある。
恐ろしい話です。
あまり大きな声では言えないですが、現在でも実施している看護学校がある様です。
(私の所属する大学は実施していませんし、どこが実施しているかどうかは分かりません。)
この事前試験で不合格であった学生は看護師国家試験を受験することができません。
しかし、前述した通り、看護師国家試験の受験資格は看護学校の必要単位数を取得して卒業規定を満たすことですから、受験する権利があります。
これを看護学校側で操作して受験できなくすることは許されません。
なかなか情報が入手しにくいかもしれませんが、在学人数と国家試験の受験者数に違いのある看護学校はもしかしたら受験生の人数の操作があるかもしれません。
よくよく考えればどんなに低い合格率でも80%くらいは合格する。
どんなに合格率の低い看護学校でも80%程度はあると思います。
言葉が悪くて申し訳ないですが、どんなに偏差値が低くても、つまりは看護学校の国家試験対策が甘かったとしても、やはりそれなりに勉強していれば合格できる試験であることが言えます。
つまりは自身の努力が占める割合が大きい。
対策が十分な看護学校に入れたらなお良いですが、結局は自身の努力が一番重要と感じます。
逆にどんなにレベルの高い看護学校に入っても自身の努力を怠れば国家試験の合格は難しいのかなと思います。
合格率が低い看護学校だからといって心配する必要は無い。
前述した通り、看護師国家試験はどんなに合格率が低い看護学校でも80%くらいは合格します。
もしかしたら合格率の髙い看護学校に比べて、周りからのサポートや同じ学生間の熱量と言った部分が低いかもしれませんが、自身がしっかりと正しい努力をすればちゃんと合格できると思います。
毎日日々の勉強、予習復習をしっかりして、疑問点はすぐに教員に聞くなどして解決するなどしていけば十分に合格を勝ち取れると思います。
最後に。
今回の記事の内容はあまり大きな声では言えない内容もあります。
合格率が高い看護学校の方がもちろん安心ですので、看護学校は合格率を上げるために必死になっています。
様々な対策を考えながら日々試行錯誤している看護学校がほとんどですので、その動きに乗っていけば国家試験合格も大丈夫だと思います。