
こんにちは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。
元手術室の看護師です。現在は大学で教員をしています。
皆さんは手術看護を実践する上で何かの書籍を参考にすることはありますか?
巷では様々な書籍が出ています。
しかし、手術看護関連となるとなかなか良い本に巡り合えませんよね。
そこで手術室看護師なら読んでおきたい!
手術看護に関するお勧めの書籍をご紹介します。
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特にベテラン手術室看護師は必読!?バイブルになり得る本。
2012年に発表された本という事で10年以上経過しており、若干時間の経過がありますが私個人的にも手術看護のバイブルとして必携し、いつでも読み返せる様にしておきたい本の一つです。
実際に私も購入しバイブルとして必携しております。
実践法方法と言うより考え方を身につけることが出来る。
他の手術看護の書籍では、手術看護の実践に関する手技だったり実際に使用する器械の説明だったりを主に取り扱っている場合が多いと思いますが、本書ではその実践という視点と言うより手術看護の考え方や意識、コミュニケーションの実践方法などを主に取り扱っています。
この〝考え方〟の視点を主に取り扱っている手術看護の書籍は非常に珍しいです。
やはりどうしても実践的な視点の書籍になりがちな手術看護の中でこの視点を書くことが出来るのは、手術看護に精通されている方でしか出来ません。
そして手術看護の中でも第一人者の土藏愛子さんが執筆したのだからまた貴重になっています。
手術室の看護師でそれなりに精通するには結構な時間を手術看護に捧げなければなりません。
実際の所、手技的な部分で覚えなければならない所が多く、手術看護の考え方に至るまでかなりの時間がかかります。
それらを網羅した所でこの本を読んでいただけると非常に面白く感じるのではないかと思います。
手術看護の歴史、昔話が聞ける。
現在の手術看護は少しづつ人気が出てきていると思うのですが、一昔前まではかなりの不人気部署でした。
いまだに手術室に看護は無い、と言い切る方もいます。
(教員にも一定数いるのが悲しい現実です)
そこでなぜ手術室の看護が無いなんて言われる事態に陥ったのか…。
それは当時の看護部の上の偉い方々が、病棟の問題を起こす看護師やコミュニケーションが上手く取れない看護師を、患者と関わる機会の少ない手術室に追いやる風潮があったからだ、とはっきり書いています。
実は私も内心そうだったのではないかといった疑問があったのですが、どの書籍にもその様に踏み込んだ内容の事は書いていませんでした。
そこの本書の登場です。
私の疑問に関してもスッキリする内容になっていました。
その様な、手術看護の歴史や昔話的な内容、ちょっと大きな声では言えない様なことも含めて面白い内容になっています。
手術看護に向き合うマインドを育てる。
前述した内容にもなりますが、本書には例えば心臓血管外科のできる器械出し看護師の技、などといった技術的なことはあまり書かれていません。
それよりも、現在までの手術看護の途上と、出来る手術室看護師になる為にはどの様にしていけばよいのか、といった視点で書かれています。
技術そのものではなく、どの様に技術を習得していけばよいかを考える本書になっています。
ベテラン手術室看護師にとっては原点回帰できる本ですし、新人や若手の手術室看護師にとっては、手術看護をこの先より深めていく為に必要な考え方に触れることが出来ると思います。
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