
こんにちは、あるいはこんばんは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。
元手術室の看護師です。現在は大学で教員をしています。
今回の記事は看護系大学で行っている学生に対する担任面談についてお話しします。
学生にとって教員との面談は戦々恐々とするかと思います。
特に定期試験後の面談や、何か失敗してしまった後の呼び出しなど、身に覚えのある事があると余計にびびってしまうでしょう。
しかし、恐れる必要はありません。
正直な所、これも大学教員の仕事のうちなのです。
普段通り、ごくごく普通の大学生活を過ごしていれば特に怖がる必要はありません。
今回の記事では実際の私の経験を含めて、実際の面談ではどの様なことを話すのか書いていきます。
そもそも担任制とは。
小・中・高と担任がいるのはみなさんご存じかと思いますが、そのままの役割で大学でも担任制を導入する所が多くなってきた印象です。
私が所属していた看護大学でも担任制がありました。
1教員が学生5~10人程度を担当し、日々の大学生活の悩みや勉強の仕方など、とにかく何か相談事がある場合はまずは担任に相談する事、としています。
個人的な思いとしては相談したい様な関係性を築くことが必要と感じますし、学生にも相談したい相手くらい選ばせれば、と思うのですが、今のご時世で大学側の対応としてここまでしないといけない時代になってきたのかなと感じます。
教員一人一人の負担もあります。
しかしながら、大学生になってもこの様な対応をしなければならない時代になってきたことに、この先の不安を感じる所でもあります。
担任面談を実施する意味。
そもそも大学で担任制がある事、さらにその担任が定期的に面談をする事が聞き覚えの無い事かも知れません。
正直な話、大学生です。
担任面談など本来ならいらないはずなのですが、近年の大学生の状況を鑑みると、どうしても担任制になってしまうのは否めない印象でもあります。
しかし悪い事ばかりではなく、やはり面談するだけあって学生に深く関わることが出来ますし、それによってフォローできることも多くあります。
それは大学の方針としてどうなんだと言われたらまた別の話題になってしまうのですが…。
大学生の低学力化に伴い、担任制と面談の必要性が出てきていますし、もしかしたらこの傾向にあるのは看護系の大学だからかもしれません。
(正直、他の学部であまり話を聞かないかもしれません)
多くのフォローが必要な分、この体制のおかげでフォローが出来ているのかもしれません。
実際どんなことを聞くのか。
実際の私の経験も含めてどんなことを聞くのか検討してみます。
私の所属してきた大学では以下の事を主に聞いていました。
・実家の住所
・住んでいる所の住所
・奨学金を借りているか、借りる予定か
・アルバイトはしているか
・既往歴、内服している薬は無いか
・友人関係はどうか、友達はできているか、誰が友達か
・勉強の進み具合はどうか、モチベーションはどうか
・最近の不安や心配事
・友人関係
・最近の学年の動向について
など
になります。
もちろん守秘義務は守ります。
面談で知り得た情報はどこでもベラベラ話すわけではありません。
ただし、例えば実習や授業に差し支える場合は教員同士で情報共有することもあるかもしれません。
今のご時世なのでその際も学生に情報共有していいのか事前に確認をすることが重要と感じます。
どのタイミングで、年に何回やるのか。
基本的に年に何回も頻回にするものではありません。
・新学期が始まった時
・夏休み前
・後期が始まる時
・冬休み前
・その他、何か特別な案件が発生した時
が主なタイミングと思います。
個人的には1年生の場合は初めての実習が始まる前に実施していました。
ですので、せいぜい1年に多くても5回くらいかなといった印象です。
看護学校によって定期的にこのタイミングで実施すると決めている場合もありますし、担任に委ねている場合もあります。
このさじ加減に関しては看護学校によってかなり変わってくる所と思います。
知り得た情報はどう取り扱うのか。
基本的には学生のプライベートを晒すことになるので、学生からの許可が必要であると考えています。
まずは学生との面談の際に場合によっては情報共有しても良いか許可を得た方が、今後の予期せぬ展開に対する対応ができるかもしれません。
そして上記に書いていた様な事を面談で話していたとしても、実際に教員全体で共有することはあまり無く、どちらかと言うと学生の普段の態度面や課題の提出状況、出席状況など大学生活の様子を共有することが多いと思います。
そこでさらにその要因となっているプライベートのことで必要と感じたことを報告している様な状況と思います。
例えば
・学生自身が何かしらの疾患を持っている。
・家族に何かしら学業を妨げる状況がある。
など
適当な大学生活を送ることが出来ない状況であることは教員で把握しておくことが多いと思います。
全体的に感じるのはやはり、このご時世ですので必要以上のプライベートの話は極力しない様にしていることは事実にあると思います。
もちろん知り得た情報をベラベラと他で話すことは無いです。
※私の経験では、ほとんどの学生のプライベートの情報を自身のみで集約し、まとめている教員がいました。
悪用されることはありませんでしたが、見ていてあまり気持ちの良いものではありませんでした。
教員と上手くコミュニケーションを取って上手く活用しよう。
教員によって学生に対する熱意みたいなものはそれぞれ違うかもしれませんが、教員とコミュニケーションを取れる絶好のタイミングでもあります。
自身のあまり言いたくないことも言わなけらばならない状況になるかもしれませんが、基本的にそれらの情報が必要以上に流出することはありません。
そして必要以上に自身の情報を話す必要もありません。
自信が納得いく形で話が出来れば良いと思います。
何か問題行動がある場合や、もっと深刻な状況の場合の面談では洗いざらい話さなければならいことになるかもしれません。
しかし普段の定期的な面談ではそこまでかしこまって構える必要はありません。
損する場合?もあるのそこは注意が必要。
面談で洗いざらいすべてを話す必要は無いと書きましたが、話さないことで逆に損をする場合があります。
例えば自身が病気を患っており、そのせいで学業に支障が出ている場合です。
私の経験では、病気の影響で薬を飲まなければならず、それが眠気を誘発しやすいといった学生がいました。
だからと言って甘やかすことは出来ないのですが、話を聞いている場合とそうでない場合では授業中に居眠りをしていた時の印象が変わるかもしれません。
また、実習中に立ち眩みがしやすいなども、何かしらの配慮が出来るかもしれません。
それらの損?を自ら受け入れ、それでも話したくないといった場合もあると思います。
しかし、その様な場合は少し損な役回りで誤解を受ける可能性がある事も理解する必要がありそうです。
最後に。
今回は大学での担任面談について書いてみました。
大学生になっても担任?といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、今のご時世では当たり前の対策なのかもしれません。
担任制を上手く活用して自身の大学生活をより良いものにしていきましょう。