【看護師国家試験対策】『褥瘡について』まずはココだけマスターしよう!【簡易的なまとめ】

こんにちは、あるいはこんばんは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。

元手術室の看護師です。現在は大学で教員をしています。

今回を期に新たなシリーズを始めたいと思います。

その名も看護師国家試験対策シリーズです。

じっくり勉強するのも良いですが、まずは簡易的なココだけは覚えた方が良い部分からピックアップしていきます。

今回は「褥瘡」について簡易的にまとめてみました。

 

※あくまで簡潔に、ここだけは最低限押さえておくべきという視点で書いています。

今後の動向により内容を修正していく事も大いにあり得ます。

ポイントにあるキーワードなど自身でさらに調べる必要があります。

またさらにブラッシュアップしていきたいと思っていますので、間違っている部分や最近の傾向など何か情報などありましたらご連絡いただければと思います。

 

 

看護師国家試験でよく出題される「褥瘡看護」分野の重要語句と出題傾向まとめです。
最新の出題傾向(第113回〜第113回近辺)を踏まえ、頻出テーマを体系的に整理しています。

 

じっくり時間をかけて褥瘡について勉強したい方はこちら

 褥瘡看護の国家試験対策まとめ

褥瘡の基礎知識(定義・好発部位)

項目内容ポイント
定義持続的な圧迫によって血流が阻害され、皮膚・軟部組織が壊死に陥る状態「持続的圧迫」「血流障害」「壊死」がキーワード
好発部位仙骨部、踵部、大転子部、坐骨部、肩甲骨部、後頭部骨突出部位に多い
危険因子寝たきり、高齢、栄養不良、湿潤、ずれ・摩擦「ずれ」「湿潤」「低栄養」が試験で頻出

褥瘡の発生機序(病態生理)

  • 圧迫 → 毛細血管の閉塞 → 虚血 → 組織壊死

  • ずれ・摩擦は皮下組織の損傷を助長

  • 湿潤は皮膚バリア機能を低下させる
    → 複合的に作用して発生。

局所的要因

加齢による皮膚の変化 摩擦・ずれ 失禁・湿潤 局所の皮膚疾患

全身的要因

低栄養 やせ 加齢・基礎疾患 薬剤投与 浮腫

社会的要因

介護力(マンパワー) 資金面での問題

 

出題傾向: 「圧迫」「ずれ」「摩擦」「湿潤」の関係を図で問う問題が多い。

褥瘡の評価(ステージ分類)

ステージ病態の特徴試験でのキーワード
Ⅰ度皮膚発赤・圧迫を除去しても消退しない「持続的発赤」
Ⅱ度表皮・真皮の損傷(水疱・浅い潰瘍)「水疱」「びらん」
Ⅲ度皮下脂肪に達する潰瘍「皮下組織露出」
Ⅳ度筋・骨まで壊死「筋膜」「骨露出」

出題傾向: 「病期と病態の組み合わせ」「図を見てステージを選ぶ」形式が多い。

褥瘡の予防(国試に非常に出やすい部分)

対策領域具体的内容国家試験での狙われ方
体位変換2時間ごとが目安「体位変換間隔」
体圧分散エアマット・ウレタンマットなど「体圧分散用具」
スキンケア清潔保持・保湿・乾燥防止「皮膚バリア機能の保持」
栄養管理たんぱく質・ビタミン・亜鉛「低アルブミン血症との関連」
ずれ防止ベッド角度30度以内、シーツのしわ除去「30度ルール」問題多い

出題傾向:
➡ 「褥瘡発生予防で適切なのはどれか」
➡ 「30度側臥位」「体圧分散寝具」の正しい使い方など、実践型設問が多い。

褥瘡の治療とドレッシング材

ドレッシング材特徴使用目的
ハイドロコロイド適度な湿潤保持、感染部位は×軽〜中度滲出液
ハイドロゲル保湿性◎乾燥創に使用
アルギネート滲出液多い創に吸収性◎滲出液が多い創
フォーム材クッション性あり摩擦防止にも使う

出題傾向:
→ 「湿潤療法(モイストヒーリング)」の理解を問う問題が定番。

褥瘡の治癒過程と看護の視点

治癒段階特徴看護のポイント
炎症期滲出液多い感染予防・吸収ドレッシング
増殖期肉芽形成・上皮化湿潤環境維持
成熟期色素沈着・瘢痕化摩擦・乾燥防止

出題傾向:
➡ 「肉芽形成期に適したケアはどれか」など、創傷治癒過程と対応の組み合わせ問題

感染兆候と観察ポイント

  • 発赤・腫脹・熱感・疼痛・悪臭・滲出液増加

  • 感染が疑われる場合:培養検査、抗菌ドレッシング

  • 観察記録:色・臭い・滲出量・痛み・肉芽の状態

出題傾向:
→ 「褥瘡感染が疑われるサインはどれか」などの判断力問題

国家試験で頻出するキーワード(暗記用)

分野重要語句
病態圧迫・ずれ・摩擦・湿潤・虚血・壊死
評価ステージ分類・DESIGN-R・創面観察
予防体位変換・体圧分散・スキンケア・栄養
ケア湿潤療法・ドレッシング材・感染徴候
関連疾患糖尿病・低栄養・貧血・末梢循環障害

出題傾向まとめ(過去5年分析)

出題領域出題率傾向
発生機序・予防約40%「原因と予防行動」の関連性
ステージ分類約25%画像問題増加傾向
治療・ドレッシング材約20%モイストヒーリング関連
感染徴候・観察約15%臨床判断型問題で出題

【国家試験対策のコツ】

  1. 「褥瘡の原因」+「予防対策」はセットで覚える

  2. ステージ分類は画像・語句で即答できるように

  3. 湿潤療法の適応と禁忌(感染時は×)を整理

  4. DESIGN-Rスケール(評価法)の概要は一読

  5. 過去問では「体位変換」「ずれ防止」「栄養」絡みが最頻出

 

以下に簡単ですが国家試験対策のプリントを作成して添付しています。

ダウンロード可能ですのでぜひ活用していただければと思います。

褥瘡看護_国家試験対策プリント