
こんにちは、あるいはこんばんは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。
元手術室の看護師です。現在は大学で教員をしています。
みなさんは漫画を読みますか?
手術室をメインにした漫画って実はあまり多くありません。
その中でも特に手術シーンの多い、手術看護に触れる場面が多い漫画を紹介します。
漫画から手術室見学に役立てるのも非常に効果的と考えます。
ぜひ参考にしてみて下さい。
はじめに。
手術室見学が近づくと、楽しみと同時に不安も出てくると思います。
手術室ってどんな雰囲気なんだろう
清潔・不潔って実際どう動くの?
何を見ればいいか分からない
緊張で頭が真っ白になりそう
そんなとき、手術室をテーマにした漫画は「空気感」や「チームの動き」をつかむ入口になります。
ただし大前提として、漫画は漫画、現場は現場です。
この記事では、手術室見学(手術室実習)の前に読むとイメージが持ちやすい漫画3選を紹介しながら、いちばん大事な 「見学で何を見るか(見るポイント)」 を具体的に整理します。
※本記事は作品の詳細な要約や引用ではなく、看護学生さんが見学に活かすための“観察視点”の整理を目的にしています。
漫画を読む目的は「正解を覚える」ことではない。
手術室見学の前に漫画を読む目的は、知識を増やすことよりも次の3つです。
緊張を少し和らげる
当日の「見るポイント」を1つ作る
“分からないこと”を言語化できるようにする
漫画を読んで「私はこれを見たい」が1つ出てくれば十分です。
手術室見学の前に読む漫画3選(学びの観点つき)。
1)『オペ看』:手術室看護の役割分担がイメージしやすい
手術室では「器械出し」「外回り」など役割が分かれていて、最初はそこが分からず混乱しやすいです。
この作品は、手術室のテンポ感や役割分担の雰囲気がつかみやすく、見学前の“予習”として相性が良いです。
この漫画から拾える“見学の視点”
役割分担(清潔側/不潔側、器械出し/外回り)
確認と声かけが多い理由(安全のため)
新人や学生が緊張するのは当たり前、という現実
見学で見るポイント(これだけでOK)
だれが清潔側で、だれが不潔側か
器械出しと外回りの「動き・視線・持ち物」の違い
いつ、だれが、何を確認しているか(患者確認・タイムアウト)
記録や報告のタイミング(どこで止まり、だれに伝えるか)
2)『ブラック・ジャック』:患者の背景と「判断の根拠」を考える入口になる
手術室見学は「技術」や「動き」に目が行きがちですが、実際の医療は、患者さんの背景や価値観を踏まえて判断が積み重なっています。
『ブラック・ジャック』はフィクションとしての誇張もありますが、患者さんを見る視点や判断の根拠を言葉にする感覚を持ち帰りやすい作品です。
この漫画から拾える“見学の視点”
目の前の処置だけでなく、患者さんの背景を想像する視点
「なぜそれが必要か」を説明する姿勢
正解探しではなく、限られた情報で判断する難しさ
目立たない確認(安全)が積み重なっていること
見学で見るポイント
患者確認・タイムアウトなど「安全のための確認」がどこで行われているか
看護師が患者さんに声をかけるとき、どんな言葉を選んでいるか
麻酔導入前後で、患者さんの不安にどう配慮しているか
忙しい中でも“確認”が省略されない工夫はあるか
3)『医龍-Team Medical Dragon-』:チーム医療と「急変時の動き」をイメージしやすい
手術室見学では、どうしても術者(医師)に目が向きがちですが、実際は多職種が同時に動いています。
『医龍』はドラマチックな演出もありますが、チームの連携・役割分担・急変時の優先順位といった視点を持つ入口になります。
この作品から拾える“見学の視点”
急変時に「何を優先するか」が現場では重要
指示・報告・確認など、短いコミュニケーションが多い
医師だけでなく、麻酔科・看護師・臨床工学技士などの連携が前提
落ち着いた場面ほど、準備と確認が積み重なっている
見学で見るポイント
だれが指示を出し、だれが復唱しているか(指示系統)
麻酔導入前後で、看護師の動きがどう変わるか
体位固定や安全確認が「どのタイミングで」「だれによって」行われるか
物品や薬剤の準備が、どのように整えられているか
急な変化が起きたときに、周囲の動きがどう変わるか(優先順位)
【最重要】手術室見学で“絶対に見る”ポイント6つ(観察ポイント)。
漫画よりも、ここが本題です。
初めての手術室見学は、6つのうち1〜2個見えたら成功です。
1)患者確認・タイムアウト(安全の核)
だれが声を出して、だれが復唱しているか
いつ行っているか(切開前など)
2)清潔/不潔の動き
清潔の範囲はどこか
物品の受け渡しはどうしているか
何を“触らない”ようにしているか
3)体位固定と皮膚・神経の保護
どこを保護しているか
何人で体位変換しているか
だれが最終確認しているか
4)器械出し/外回りの役割
器械出し:清潔野で手術を支える
外回り:環境・物品・安全・調整を支える
「何を持って動いているか」「どこを見ているか」に注目すると分かりやすいです。
5)麻酔導入前後の“空気の変化”
導入前に準備していること
導入中の看護師の立ち位置
導入後に優先していること(固定、保温、記録など)
6)報告・記録・連携
だれに何を伝えるか
記録のタイミング
小さな確認が積み重なっているか
見学の振り返りは「事実・気づき・次回の課題」でOK。
見学後の振り返りは、最初から上手く書けなくて当たり前です。
まずはこの型だけで十分です。
事実:何を見たか
気づき:なぜそうしていたと思うか
課題:次回何を見たいか
例
事実:タイムアウトで複数人が患者確認をしていた。
気づき:取り違えを防ぐために重要な手順だと感じた。
課題:次回は確認項目の内容と、だれが中心で進めているかを意識して見たい。
まとめ|漫画は“入口”。本番は「見るポイントを1つ決めること」。
手術室見学の前に漫画を読むのは、緊張を和らげたり、イメージを持つ助けになります。
でも、いちばん大切なのは 「何を見るかを1つ決めて見学すること」です。
最初から完璧に理解できなくて大丈夫です。
見学で見えたことを少しずつ言語化していくことで、学びは深くなっていきます。
(必要な方へ)漫画を読む方法まとめ。
「紙で買うほどではないけど、少し読んでイメージを持ちたい」という方へ、電子書籍などの読み方をまとめたページも用意しています。
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