【看護学生向け】実習指導者さんへ報告の仕方のコツについて【私情を挟んだ見解】

こんにちは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。

看護学生のみなさん、実習は順調に進んでいますか?

実習の中でも特に緊張してなかなか気が進まないのが、実習指導者さんへの報告ですよね。

ただバイタルサインだけを言うだけでは物足りません。

特に成人実習や高学年の実習になればなるほど高度な報告を求められます。

この記事では実習時の報告の仕方のコツについて書いています。

ぜひ参考にしてみてください。

※指導する教員によって意見が分かれる部分でもあります。ここでは私の考えを書いています。実際の実習中ではその担当教員のアドバイスに従う方が良いかもしれません。

この記事で分かる事
・実習指導者さんへの報告の仕方のコツ

報告のタイミングについて。

どんなに忙しそうでも報告の声かけは必要。

まずは一番の悩みどころが報告にタイミングについてです。

非常に忙しそうに動いていることも多く、なかなか声をかけにくいと思います。

しかし、そこはもう腹を括るしかありません

自身が報告をしたい、特にすぐに報告しなければならい事柄がある場合は、どんなに忙しそうにしていても声をかけるようにしましょう。

その中でもこのタイミングでは必ず報告をした方が良いという場面があります。

そこをまずは紹介していきます。

 

実習指導者さんと報告のタイミングを話している場合。

まず一番声を掛けやすいのが、あらかじめ実習指導者さんと報告のタイミングを話し合っている場合です。

バイタルサインを測定したら、お昼休憩に入る前など指定があった場合はそのタイミングで必ず声をかけるようにしましょう。

しかし、受け持ち患者さんやその他の患者さんが今現在非常に具合が悪そうにしている、何か急を要するトラブルに見舞われたなど、すぐに対応しなければならないことは実習指導者さんに限らずすぐにスタッフに声を掛けるようにしましょう。

 

バイタルサインを測定した後。

看護実習と言えば必ずと言っていいほどバイタルサインの測定を行います。

その時に測定した結果をなるべく早く報告する様にしましょう。

ただし実習指導者さんに例えば「異常値じゃなければ落ち着いてから報告聞くから」「〇〇時に聞くから」などと話があればそちらに従った方が良いと思います。

この時にバイタルサインの測定結果のみを報告するのではちょっと物足りません。

これにどの様に追加すればカッコよくなるのか、についてはこの先に後述いたします。

 

お昼休憩に入る前。

こちらは報告もですが、自身が今からどこに行くのか(お昼休憩で居なくなる)を伝えることも兼ねています。

休憩に入る前についでに報告してしまおう、ということです。

何となくの経過として朝に受け持ち患者さんに挨拶をしたらバイタルサインを測定します。

その後のお昼休憩までの援助について報告するようなイメージです。

バイタルサイン測定の報告が後でいい、と言われている場合でも流石にこのタイミングでは報告を済ませるようにしましょう。

 

午後のカンファレンスの前。

基本的に毎日の実習終了時間の1時間前くらいにその日のカンファレンスが開かれると思います。

そのカンファレンス前には午後に実施した援助について報告をする様にしましょう。

その報告を受けてカンファレンスでのアドバイスに繋がるかも知れません。

実習指導者さんへの心象も良くなると思います。

 

どんな内容を報告すれば良いか。

報告する内容についてですが、1年生の場合と2、3年生の場合とでは少し勝手が違います。

1年生のうちはバイタルサインのみを伝えるだけで御の字ですが、上学年になるとそうはいきません。

今回は少しレベルの高い報告内容についてお話していきます。

 

バイタルサイン測定の結果+αを必ず報告すること。

前述した通り、バイタルサイン測定の結果をただ伝えるだけでは物足りません。

+αのことを伝える必要があります。

しかしながら、これに関しては難しく考える必要は無いと思います。

例えば、

バイタルサイン前に患者さんに挨拶をする際に環境整備をすると思います。

その時の事を報告しても良いです。

患者さんとコミュニケーションを取った時の様子を話しても良いと思います。

こんな話をして笑顔が見れました、こんな訴えをしていたので今後こうしていきたいと思います、など。

手浴、足浴をどの様に実施して患者さんの反応はどうだったか、といった話題でも良いです。

バイタルサインを測定したら、脈拍が早かったとしてその理由はこうだと思います、なのでこういったところに今後注意して観察します、など。

例えば術後の患者さんを受け持っていたとして、術後の観察項目で外せない所があると思います。

その観察項目をとにかく観察して、その結果を報告する、など。

上記の話題だけで報告すべきことが多くあると思います。

今の患者さんの状態に応じてバイタルサイン測定以外の援助について報告すると良いと思います。

 

基本的に患者さんに関わった援助などをすべて報告する。

基本的に患者さんとの関わりに関してすべて報告する勢いで考えていた方が良いです。

その際の患者さんの反応、なぜその援助をしようと考えたのかなどその辺りまで報告できると素晴らしいと思います。

少し細かいかな、と思えるくらいがちょうど良いです。

 

なかなか報告できない場合。

ちょっと待ってて、と言われてはや1時間…。

良く聞かれるあるあるとして、頑張って報告に行ったところで「ちょっと待ってて」と言われたまま放置されているパターンです。

酷い時は1時間以上、午前中ずっとその調子だったこともありました。

これに関しては非常に困ります。

挙句、ずっと待っていたにも関わらず「なぜもっと声をかけてこない?」「学生側から何も無かった」など学生のせいにする場面も見受けられます。

正直納得はいきませんが、この問題を回避するしかありません。

 

とりあえず30分待ってみる。

個人的にちょっと待ってての効果は30分までと考えています。

30分経ったらもう一度声をかけに行っても良いと思います。

(例えば何かの処置中とか、長時間手が空かないと予想される場合は除く)

 

それでも解決しない場合は教員or師長に相談する。

実習指導者さん以外のスタッフでその様な状況の場合は、まずは実習指導者さんに相談しても良いかもしれません。

文句口調ではなく、実際報告できなくて困っている事、どの様に対策すれば良いか相談してみましょう。

何かしら動いてくれると思います。

また、担当教員に相談するのもアリです。

声をかけるタイミングやどの様に動けば良いかアドバイスくれると思います。

 

待ってますよアピールをする。

私が学生の頃に言われたことは、ひたすら声をかけたい人にストーカーの様に付いていって廊下でひたすら立って待っている事でした。

今では訴えられそうです。

余談にはなりますが、実際の所現在でもこの様なスパルタみたいなスタイルを求めている一部のスタッフがいることも事実と感じます。

ここまではする必要な無いと思いますが、要するに待っててと言われたので学生控室に引っ込んで一切出ていかないのではなく、その人の視界に入るようにすることが大事と思います。

廊下を移動しているタイミングでちょっと視界に入ってみる、病室での援助が終わりそうな時に廊下に出てみる、などです。

ただひたすら立っている必要はありませんが、視界に入る努力をしてみましょう。

 

実際の声のかけ方。報告の仕方。

当然声のかけ方によっては相手が不快に感じることもあります。

こちらに関しては普段の人とのコミュニケーション、教員への態度によっても変わると思います。

普段から人への声のかけ方を丁寧に行っていないと実際の時に失礼な形で出てきてしまう可能性もあるので注意が必要です。

※担当する指導教員によって少し指導方法が変わるかもしれません。また担当の実習指導者さんによっても変わるかもしれません。あくまで私の指導として読んでいただければと思います。

 

声のかけ方。

実際に声をかけていく時は、図々しい態度ではなくお忙しい中申し訳ありません的な雰囲気を出しつつ、

「お忙しい中申し訳ありません、今お時間よろしいでしょうか、○○の報告をさせていただきたいのですが」

といった感じで声をかけます。

○○の部分は、バイタルサイン、術後観察、患者さんの様子、午前中に援助したことなど具体的にどのような事を報告するのか言うと良いです。

 

結果のみを報告するのではなく、なぜそうなっているのか考察を述べる。

例えばバイタルサインの測定をしてそれを報告したとして、その数字を言って終わりではありません。

例えば血圧が基準値よりも高かった場合、普段はどれくらいなのか(普段より高いのか)、どの様な状況で測定した血圧なのか(リハビリ直後、安静していた状態など)、それに付随する症状は無いか(頭痛など)を加味して方向をするとレベルが高い報告になります。

 

ex.)血圧が基準値より高く、普段より10mmHg程度高かった。普段は降圧薬を飲んでいる。

患者さんに話を聞くと頭痛などの症状は無い。トイレに行って戻ってきたばかりで測定した模様。

⇒このような場合は、時間を置いて再度血圧を測っても良いと思います。恐らくトイレに行った直後だったので血圧が高くなってしまった可能性があります。

症状は特に無い様なので様子を見て、何か具合が悪いことが起きたらすぐに教えてもらうように患者さんに伝える、などの対応を取ることを報告します。

 

ex.)術後の観察項目を報告。ドレーンの廃液量と廃液の色調を報告する。少し薄い赤色で20mlほどの量であった。

⇒術後の経過からすると順調な経過を辿っている。引き続き観察を続けていく。

ドレーンから赤い液体が出ている事で出血しているのではないかと不安に思うが、術後の経過を知っていれば特に驚くことなく報告ができると思います。

このレベルまで言えると高レベルですが、なかなか学生の間にここまでできることも少ないと感じます。

普段の授業では必ず習ってるはずなので実習前に復習して臨むとより深い学びになると思います。

 

間違っていたとしても自分の考えを述べてみる。

怒られるかもしれません。

が、私が学生の頃に比べると怒って指導するタイプは少なくなってきている印象です。

自身の考えを述べてみて、この様にしてみると良いといったアドバイスを聞けると思います。

実習指導者だけでなく教員にも聞いてみましょう。

最近の学生は怒られなれていない所もあり、すぐに落ち込んでしまったり、ミスをしても隠してしまったりとその状況を避けて通ってきた節が見られます。

しかしここで実習指導者さんにぶつかっていき、しっかりと指導を受けることが成長に繋がるのではないかと感じています。

 

基本的に礼儀正しく、低姿勢。学びに来ているという意識で。

何でもかんでも受け入れて我慢しろという訳ではありません。

ですが学生の方が上から目線であったり、与えられることを待っている態度ではあまりスムーズな実習は進められないかもしれません。

声をかけに行く際も聞いてもらって当たり前といった態度ではなく、お忙しい中時間を取ってくださるといった感覚でいた方が相手も嫌な気持ちにならずに済みそうです。

 

積極的に関わりに行く。でも理不尽な対応を取られる必要は無い。

少なからず学生から積極的に実習指導者さんに関わりに行く必要があります。

恐らく現場のスタッフもその様に求めていると思います。

しかし、スタッフの方から理不尽な言葉を言われたり、無視をされたり、放置をされる必要はまったくありません。

その様な対応を取られた場合はすぐに担当教員に相談しましょう。

何かしらの対処方法や、改善方法を探してアドバイスしてくれると思います。

 

最後に。

いかがでしたでしょうか。

もしかしたら担当教員によっては指導の方法が違うかもしれません。

あくまで私が担当した場合はこのようにアドバイスをしている内容になります。

なかなか声をかけに行きにくいと思います。

ですがここを克服できれば看護師としても学びがより深まりますし、自身の成長にも大いに繋がると思います。