【看護学生向け】実習を休むと単位が取れないのか。

【看護学生向け】実習を休むと単位が取れないのか。

こんにちは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。

元々手術室で看護師として働き、現在は大学で教員をしています。

看護学生のみなさん、実習頑張っていますか?

正直、行きたくないなぁとか思っているでしょう。

普段から患者さんや病棟に迷惑がかからない様に体調管理をしっかりしているかと思います。

ですがそこは人間ですので急に体調不良になり、実習休まなければいけなくなることがあるかと思います。

実習を休むと単位は取れないのか?単位が取れないとなると留年です。

凄く心配になると思います。

今回は実際、実習を休んでしまった場合どの様な流れになるのか記事にまとめていました。

※注意!!

あくまで私の経験上の流れになりますので、自身が所属している看護学校の『方針』があるかと思います。最終的な判断はその看護学校にありますので、必ず確認することを強くお勧めします。

 

この記事の内容

・実習を休むと単位が取れないのか。

出席日数が確保できなければ評価できない。

実習要綱というものがあります。

実習の目的や目標など、実習における注意点などが書かれています。

そこに評価基準として、実習において例えば4/5以上の出席によって評価をする、などといった文言が書いてあるかと思います。

つまりそれ以上の出席が出来なかった場合、そもそも評価基準を満たしていないので評価できない、つまり単位を取れないことになります。

しかし、健康管理をしっかりしていたとしても、どうしても人間なので発熱したり咳が出たりと体調不良になってしまう事があります。

体調不良によって実習を休んでしまったのでもう単位不可で留年決定かと言われるとそうではありません。

 

コロナやインフルエンザの場合、公的欠席となることが多い。

コロナやインフルエンザにかかってしまった場合、当然実習は欠席になります。

しかし、この様な正当な理由がある場合、公的欠席となる可能性が高いです。

公的欠席とは、致し方ない欠席とされ実習の後から何かしらの補習が実施されることが多いです。

 

例えば追実習として後から別の時期に再度実習をする、演習や課題を出し基準を満たすことで補完する、といったことがあります。

 

評価は低くなることは否めない。

正直、特に休むことなく実習を終えた学生に比べると評価が低くなることは致し方ないと考えます。

やはり、出席日数の条件として4/5などを提示している大学が多いと思います。

その出席日数をクリアできなければそもそも評価に値しない所を、救済処置として演習や追実習を行う訳ですので、〝普通〟に実習を終えた学生より評価が低くなると考えます。

厳しいことになりますが、単位を落とすことより評価が少し低くなってもしょうがないと考えることが必要かもしれません。

 

ただし、例えば4/5の出席を確保している状態で、2日程度の休みであれば実習の経過によっては高評価を得られることがあります。

休んだ分を取り戻すために看護過程の記録をしっかり頑張ったり、計画をしっかり立てて積極的主体的に実習を進めることが出来れば十分にリカバーできると思います。

 

何で補完するのか。

前述したところもありますが、では休んだ場合どの様な方法で補完するのでしょうか。

追実習の実施

後日、再度病院と日程調整をして追実習といった形で再度実習をする場合があります。

一人のでの実習となり、非常に目立つ状態での実習となり緊張も大きくなり大変かと思いますが、頑張り次第でもちろん単位を取ることが出来ると思います。

追加の課題を提出する

追実習の日程が確保できない場合、別に課題を出して補完することがあります。

例えば、看護事例から看護計画を立てるなど、看護過程論を展開する場合です。

実際の患者さんではなく、事例検討をして看護過程を実施することで評価することになります。

演習を含めた課題

追実習が難しい場合、患者さんの設定の元、演習をして補完する場合があります。

実際の患者さんとは違いますが、実際を想定して演習を実施します。

 

以上が主な補完方法です。

ですが、この方法は大学によってかなり変わってくると思いますので自身が所属する学校に良く確認することが重要ですし、ぜひしてみてください。

 

ここで発生する問題は、全部出席した学生が、結局病院で実習しなかった学生を合格させることで、「なんだ、実習休んでも合格するんだ。だったら2日までOKだから休んじゃおっかな」という気持ちになってしまう事です。

その様な気持ちは必ず教員にバレます。

例えばそれでズル休みをするようならば、評価を下げざるを得ません。

ズル休みだけは避けていただきたいと思います。

 

まずは安心してください。

実習を休んでしまうと単位が取れなくなってしまい、留年になるということは非常に不安感を煽りますしかなり心配になることだと思います。

しかし、教員も鬼ではありません。

何とかして救済ができないかちゃんと考えています。

上記の補完方法で何とか救済できないか領域で話し合いをします。

まずはそこは心配せずに、自身の体調管理に専念してください。

 

最近はコロナのこともあり、咳などの症状が〝少しでも〟ある場合は病院側から実習を遠慮して欲しいと要望が出ることが多いです。

つまり、大学側だけでなく〝病院側からも〟不可となるのです。

いくら大学が許可したとして病院が不可であればどうしようもありません。

 

もう一度言いますが、教員側も何とかして補完できないか考えています。

そう簡単に留年だと決めつけたりしません。

ただどの様に進めていくのか、領域だけの決定ではできません。

領域の意見をまとめ、学長や他領域の先生方の意見を聞くために会議にかけ、その結果を元に補完方法を決定します。

気になる所ではありますが、すぐには決まりません。

そこは待ってもらうしかないのです。

 

自分の単位の事ばかり考えていないか。

体調不良で実習を休む際に注意して欲しいことがあります。

それは患者さん、病棟の事を考えずに自分の単位の事ばかり意識して考えてしまう事です。

確かに実習を休んでしまうと、留年の2文字が浮かびます。

しかし、ただでさ病気で免疫力が落ちていることが予想される、さらには病気療養中の患者さんに具合の悪い自分が実習を強行することで、感染させてしまいそれが病棟全体に広がってしまうかもしれません。

最悪の場合、それが原因で亡くなってしまう事があるかもしれません。

病院はその最悪の事態は避けなければなりません。

だから厳しいのです。

その様な状況で自分の単位の事ばかりを考えて、感染を広めてしまう事に意識が向かないのは、医療者として足りない部分だと思います。

 

でも単位が取れないと留年。それは避けたい。

非常に良く分かります。私もその様な事態になったら嫌です。

ですが、そこで患者さんや病棟の事を考えずに自分の事ばかりを考えてしまうと、教員の印象が悪くなってしまい、補完方法を検討する資格無しと判断されるかもしれません。

 

断腸の思いかもしれませんが、自身の感染管理や体調管理が甘かったと認識し、救済処置を待つことが一番得策かもしれません。

 

この様な事態にならない様に普段から体調管理を。

やはりこの様な事態となって実習を休んでしまう事は非常に残念です。

こんな事態にならない様に普段から、せめて実習前の数週間から感染管理や体調管理は人一倍以上気にして、実施している必要があります。

 

それが〝信頼や信用〟を呼び、教員からも何とかしてこの学生を補完したいといった気持ちがより一層大きくなると思います。

シンプルに〝普段からしっかりしている〟学生は何とかしてあげたくなるのものです。

これはパワハラになりますでしょうか。

教員も人間です。

普段から態度が悪い学生が実習中に体調管理ができずに休んだ場合、どうしてもマイナスなイメージを持ってしまいがちです。

教員の言う事を何でも聞けという事ではなく、実習に向けた自己管理を普段からしっかりして欲しいという願いです。

教員も学生の為に努力をして欲しいですし、学生も普段から努力をして欲しいと感じます。

 

最後に。

今回の記事では厳しい事も書いてしましたが、やはり患者さんに迷惑のかかる実習になってしまってはいけないと考えます。

その最たるものが病気を患者さんに移してしまう、病棟内に感染させてしまうことだと思います。

そしてやるべきことをしっかりやっていれば教員も鬼では無い事、どうにかして補完が出来ないか試行錯誤している事を覚えていただければと思います。

体調管理が不十分で留年になることにならない様に普段から、特に実習前にはしっかりと対策を立てて万全な状態で実習に臨んでいただきたいと思います。