
こんにちは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。
元手術室の看護師です。現在は大学で教員をしています。
看護学生の最大の課題として、看護師国家試験の合格があると思います。
学生から先輩への質問で良く聞かれるのが
「国試勉強っていつから本気出しました?いつからスパートかけました?」
といった内容。
そこで大体は「普段から勉強しておくことが大事」と答えることがセオリーですが、
実際のところずっとスパートかけることは不可能です。
そこで実施の所学生達はどの辺りでスパートをかけているのかな?と教員目線で書いてみたいと思います。
私の看護学校時代の話も参考にしていただければと思います。
まだスパートしなくても大丈夫そうだ!と安心はするな。
いきなり別な話で申し訳ありません。
大学教員という立場もありますので一番最初に警告をしておきます。
いくら先輩たちの成功例があったとしても、まだゆっくりできるといった感覚では最後に泣きを見ます。
正直に言いますと、そこまでスパートの時期を遅く出来たのは、その学生が〝優秀〟の部類に入る学生だったからです。
まだゆっくりできると言って勉強を疎かにする学生は、正直な所普段からあまり成績のよろしくない学生の印象が強いです。
自身の成績は現在どの程度でしょうか。
まずは自身の実力が現在どの程度なのか把握して、ペース配分を考えていきましょう。
最終学年ではどの位の課題があるのか。
最終学年とは短大や専門学校では3年生、4年制大学では4年生のことを指します。
この最終学年ではどの位の課題が待っているのでしょうか。
所属する看護学校によってその課題の時期や内容が少し変わるかもしれませんが、基本的には
・卒業研究
・総合(統合)実習
があります。
さらに短大や専門学校だと領域実習がまだ残っている可能性があります。
そして全体に共通して言えるのが就職活動です。
こちらは早い人だと4月から活動して早々に決めてしまうパターンもあります。
これらのことをすべてクリアしてからようやく国家試験に向けて本腰を入れる事になりそうです。
恐らくですが、これらの課題が次々と出てくる状況で国家試験に十分に集中して勉強することは難しいのかなと感じます。
私の場合。
ここで私の場合を書いていきます。
私の場合は短大でしたので3年制です。
3年生のうちに約2カ月の連続する実習と卒業研究が並行して実施。
(私が在籍中の短大では研究計画書までではなく、実験でも最後までやっていた)
そこに就職活動がありました。
私は県立病院に行きたかった(最終的には関東方面の病院に決めました)ので、当時の県職の就職試験はかなり遅い方だったので3年生の10月になっても就職先が見つからない状況でした。
そこから内定をもらって、最終的に卒業研究が終了してからの11月以降の要約国家試験のみに集中できる状況になりました。
つまりはスパートをかけた時期としては11月以降になります。
試験までおおよそ3ヶ月前辺りからになります。
私は優秀ではないがコツコツ勉強してきた方だと思う。
どの様なラストスパートをかけたかは今度別記事で書いてみることとして、私は自身で言うのもなんですが成績的にはそこまで優秀ではないですが特別悪いわけでもなかったと思います。
ただ定期試験などで一夜漬けのパターンやその場限りで勉強することは嫌いでしたので1年生のうちからコツコツと勉強していたという思いはあります。
何かの教科で100点を狙うというより全教科80点を目指すようなやり方でした。
とびきり目立つわけではありませんが何かで成績をガクンと落とすこともない、といった具合でした。
今思えばこのコツコツやることは国家試験をクリアするために必要なことなのかなと感じます。
〝スパート〟の意味を履き違えないように。
〝スパート〟とはそのスパートをかけるまで、一切勉強してこなかったわけではありません。
特に集中して勉強し出した時期という事になるので、勘違いして勉強を疎かにしてきた場合非常に危険です。
今からでも集中して勉強することをお勧めします。
この様に自身で都合よく解釈して今は勉強しなくても良い、という風に考えてしまうことが一番の問題の様に感じます。
スパートとは普段の勉強時間以上に集中して勉強することを指します。
普段まったく勉強してこなかった人がスパートをかけてようやく〝並〟程度になったところで国家試験はそこまで甘くはありません。
本格的に勉強し始めるのは10月辺りからのイメージ。
個人的に学生が本当に危機感を感じてスパートをかけ始めるのは早い学生だと10月辺りかなと感じます。
その辺りに卒業研究も提出になり、大体この辺りに全国模試を行って自身の現在の状況に絶望し、ちょっと本気でやらないといよいよ危ないという危機感を感じる時期と思います。
一つ思うのは〝ここで〟危機感を感じて取り組み出す学生は個人的に国家試験もしっかり合格できるようなイメージでいます。
安心したいがために「いつからスパートしたか」を勉強しなくてもまだ大丈夫と変換してしまい、勉強が進まなくなってしまうことが心配です。
一つの安心材料としてスパート時期を把握することは効果的な部分もあるかと思いますが、安心感だけでなく本腰を入れなければいけないといった自覚に対しても意識して欲しい所です。
結局の所、毎日のコツコツ勉強が必要。
やはり一番の問題は、スパートに時期が思ったより遅いことで別の意味で安堵し、まだ勉強しなくても大丈夫といった感じになってしまうことが心配な部分になります。
実際の所私もスパートをかけ出したのが11月以降になりますので、なんやかんやで出来るのでは?と感じる部分もありますが、今まであまり勉強してこなかった学生にとっては危機感を感じなければならないと思います。
どの様にコツコツ勉強するべきかはまた別記事で書くとして、各学年の定期試験の節目の時などにはしっかりと弱点を把握して克服して、コツコツと積み上げていくこと。
そこにスパートの集中的な取り組みがあることでより大きな効果が期待できると思います。
最後に。
看護師国家試験の勉強のスパートは教員側の私の見解では10月辺りに本腰を入れ出す印象です。
しかしこの時期に安心するのではなく、1年生の時からコツコツ積み上げていくことが重要です。
最初からずっとスパートをかけると必ずガス欠するので、適宜に抜くことを覚え、それでも日々の勉強はコツコツやっていくことが、実際スパートをかけるときにさらに効果的に作用として現れるのではないかと思います。
先輩たちはこれでも国家試験に合格できた、と安心するのは良いですが自身の現在の成績を踏まえて危機感を感じながら日々の学修を進めていってくれると良いかと思います。