【看護学生向け】就職は都会か地元か【都会へのススメ】

【看護学生向け】就職は都会か地元か【都会へのススメ】

看護学生諸君。

就職活動は上手くいってますか?

どの病院にするべきか迷いますよね?

私は学生時代に色々と悩んだ結果、都会(と言っても埼玉県ですが。。。)に出てみることにしました。

ずっと地元に残って働くつもりでいたので、自分としてはかなりの冒険だったのですが結果的に都会に出て良かったなと思っています。

今回はその経緯をお話しします。

今後の就職活動の参考にして頂ければと思います。

 

一度は都会に出るべし!!

結論から申し上げますと、やはり一度は都会に出るべきだと思います。

 

私は某田舎出身です。

田舎から出る気はサラサラ無く、ずっと地元で最後まで過ごすつもりでいました。

ですがとあるきっかけと共に私の中で何かが多く変わり、結局は都会へ出ることにしました。

まずはそのきっかけからお話しします。

 

きっかけは就職活動

私が都会へ出ようと考えたきっかけは就職活動です。

ですので、就職活動の最初の方は当然田舎の中の病院を志望していました。

 

一番の希望は県立病院の看護師です。

一次試験をパスして二次試験の面接試験を受けました。

そこでの面接は所謂圧迫面接でした。

後から考えて、大人の事情があったのですが当時の私はつゆ知らず、ただ単に県立病院の看護師になりたい一心で受験しました。

私の出身看護学校は医大系列で、当時県立病院系列の大学もあり、当然その大学から多く採用する流れになっており、言わば出来レース的なところがありました。

 

もちろん私の出身大学から採用された同級生もいたので単純に私の実力不足というところもありますが、恐らく(と思いたい)最初から男子の看護師は採用が決まっていたのではと思います。

それぐらい面接の内容が酷かったのです。

 

まず第一声。

面「君、、、、何しに来たの?」

私「えっ、、、就職試験です」

面「ふーん、で?アピールポイントは?」

………

頭が真っ白になりあまり覚えていません。。。

 

面「君の弱点は?」

私「自分の思った事を人に伝えるのが上手くありません」

面「何パーセントくらい伝わると思ってるの?」

私「半分も伝わらないと思います」

面「半分伝わればいいんじゃない?」

………

こりゃ落ちたな、と。

当時は県立病院が大人気でしたので、かなり強気の面接官だった思います。

私は今大学教員をしてますが、今は看護師不足もあり〝ぜひ来てください〟といった姿勢になっています。

 

その時思ったのは、〝クソだな〟ということ。

田舎だからなのか。。

県立病院が私の田舎の中では最高峰に位置する病院だったのです。

そんな病院の面接でこんな感じで言われると。。

出てみようかな、こうなったら都会に行ってみよう。

という事で次の日から探し始め、無事埼玉の病院に就職することになるのです。

 

一人暮らしをするand自分がどこまで通用するか知りたい

実は私は当時一人暮らしをしたことが無く(正確に言うと一度失敗している)、このまま一人暮らしをせずに生活することに危機感を感じていました。

特に男性は一度は一人暮らしをして、自分で掃除する、自分で食事を用意する、具合が悪いときに一人でいることの辛さ、などなど

を知らないで結婚すると大変だという事を聞いていたので。。

そちらも気になっていました。

 

そしてこうなったら、親や友達がいる、すぐに誰かに助けを求めることが出来る環境から抜け出し、自分の力でゼロからどこまで通用するのか挑戦してみたくなったのです。

完全地元志向だった私には考えられないシフトチェンジでした。

当然先生方はどうした?といった反応でしたが、両親に話したら〝それが良い〟とのことでした。

 

男として(ちょっと言い過ぎ)、一度は挑戦しなければという思いが勝った感じでした。

最先端の医療が間近で見れる

新人の頃の私は日々の仕事をこなすだけで精一杯でしたが、後に段々と地元に戻っていく過程の中で気づいたことは、やはり埼玉県と言えど東京や横浜など都会に近いので、医療がかなり進んでいるといことです。

 

今となってはネット社会になっていますが、私が新人の頃はまだそこまでネットが盛況していませんでしたし、完全ガラケーでした。

医療関係の情報も手軽に入手できるわけではありませんでした。

 

田舎の病院に移って思ったのは、よく言う都会から比べて田舎は10年遅れているといことです。

肌で感じました。

さらに田舎の悪い癖で、新しいものを取り入れようとしない古い考えの方がまだまだ多くいて、都会の病院から来た看護師が仲間外れになっている現状もありました。

 

実際私が新人の頃に経験した術式が10年近くたってから田舎の病院でもやるようになり、他のスタッフがこんな術式があるんだ!?とびっくりしていました。

 

もちろん良い事だけではなく、良い術式も悪い術式も両方実施するので、同じ手術なのに先生によってやり方が違ったりして大変な部分もありました。

その分色んなやり方を勉強する機会にもなりました。

さらには新しいものを受け入れるといった気持ちの面でもかなり成長したと思います。

 

研修が近くで実施してくれる

これは意外と重要だったりします。

研修や勉強会には興味ないという方でしたら大丈夫ですが、私は定期的に研修会に出席して知意を深めたいと思う質でして。。

埼玉辺りなんかはちょうど良くて、当然ながら東京で開催される研修が多くあるので参加が容易でした。

田舎に移った時は、隣の県までにしか大きめの研修会が実施されず、交通費や時間の制約がかかりました。

特に都会の方は大きな病院が沢山あるので、病院独自の研修会や、グループワークでの意見交換で様々な情報を得ることが出来て非常に有意義だったと記憶しています。

 

最先端の知識や技術、医療を肌で感じるにはやはり都会に出るのが一番手っ取り早いのだと思いました。

 

さすが都会。買い物などプライベートも充実。

これは致し方ないですが、どうしてもお店の面では都会の方が多いです。

渋谷、新宿はもちろん横浜にだって日帰りで充分楽しめます。

そして皆さんもご存じ、大体のイベントは都会発信です。

そういったプライベートの楽しみも多かったのが都会の魅力です。

 

私は音楽好きでベースをしてましたので、当時はバンドも組んでいました。

ライブをしたりしてました。

新宿や渋谷のスタジオはアマチュアのバンドも沢山いて、そこから友達が出来たりして非常に有意義でした。

それから有名なラーメン屋さんやブランド物のお店などなど、日本の中で流行の最先端を見ることが出来てとても良い経験だったと思います。

 

都会に行くなら若い方が良い?

これは特に思います。

都会に行ってみたいという気持ちが少しでもあるなら、新人から、特に若いうちに経験することを〝強く〟おすすめします。

 

例えば田舎で5年経験して、慣れてから都会に。。。と言っても正直その5年経ったらまだ都会に行きたいと思うかは分かりません。

むしろ現状に慣れてしまって、これから新しい環境に飛び込むのは億劫に感じると思います。

5年は意外と長いです。

そこで培ったものを捨て、また新しい気持ちでスタートさせることは意外としんどいものです。

その状況に耐えられる、新しい事が好きな方なら良いかと思います。

ちなみに私は病院を2度変わりました。

1度目は手術室から病棟へ移動したくなり、病院ごと変えた事。

2度目は手術室に戻る際に、少し地元に戻るような形で病院を変えました。

 

特に女性の場合。

20歳半ば~30歳くらいに結婚すると仮定して、それから子どもを産み、子育てが始まります。

仕事に慣れてきた辺りの乗り切った時期に結婚や出産が重なることも多いでしょう。

その状況で、そろそろ都会に出て最先端の医療を経験しようとしてもなかなか厳しい状況になり、身体的にも精神的にも辛いのではないかと思います。

 

新人のうちに都会の医療を学び、経験してから地元へ帰るといった流れの方が色々とスムーズかもしれません。

 

もちろん地元密着も素晴らしい

私は若いころに都会推奨派ですが、もちろん地元に根付いてずっと地元で看護師を続けることも素晴らしいと思っています。

その方々のおかげで地域密着型の医療が成り立っている部分も大きいので、地元に留まる事を批判してはおりません。

 

都会に出るという事は病院を転々とすることも可能性があります。

特に地方の病院だとずっと同じ病院で働いてきた事が将来的に昇進へ繋がる事も大いにあると思います。

やはり、ポッと出の人間にいきなり重要なポストを与えるのには抵抗があるのが事実です。

いくら都会で何年、どんな資格があろうと、その病院にどれだけ貢献してきたかが判断材料になることが多いと思いますし、周りのスタッフもそう思う人が多いでしょう。

 

都会からの出戻り派と地元密着派が仲良くする

私が思うのは、

都会の医療を学んできた、経験してきた人が地元に戻った際に下手なプライドを見せて、田舎の医療はダサいとか、遅れているといった事をあからさまに態度や言葉に出さない様にして頂きたい。

田舎にも良いところがあるという事を考えてもらいたい。

これに尽きます。

 

さらには、

地元密着型の人には、都会から来た人を無下に攻撃したりしないで、新しいやり方や考え方にしっかり耳を傾けて頂きたい、と思います。

 

そしてお互いが良い方向に相互作用で成長していければ、より良い患者さんのための医療や看護が提供できるのではないかと思うのです。

 

いくらネットが普及して田舎にいても様々な情報を手に入れることが出来る様な時代になったとしても、どうしても流行は都会の方から始まる事が多いと思います。

都会の医療を地元に還元する、地元の医療の良いところはそのまま活かす。

 

これが私が考えるより良い姿なのかなと思います。