【実習指導者向け】手術見学に来る看護学生への対応

【実習指導者向け】手術見学に来る看護学生への対応

こんにちは。一匹兎(@pepeopecn)と申します。

私は現在看護大学で教員をしておりますが、臨床時代は手術室で実習担当者でもありました。

手術室で迎え入れる側と学生を送り出す側の両方を経験してみて、より良い関係性を築く意味でもぜひ参考して頂ければと思います。

 

とにかく学生は緊張している

手術の見学。

と言うだけで学生はかなりの緊張をしています。

前日から手術室での見学に対して「怖い」とか「倒れたらどうしよう」など不安の声が聞かれます。

中にはウキウキで見学を待ちわびている学生もいますが。。。

ですがやはり緊張して、前日よく眠れなかったという学生もいます。

 

私が担当する場合は、手術室の看護師はマスクと帽子で表情がなかなか読めないけどマスクの中は笑顔で、意外とみんな優しいよ、と言ってます。

あとは手術室での見学の心構えを簡単ですが説明しています。

【看護学生向け】手術室見学に行く時の心構え - 一匹兎.com。 (ippikiusagi.com)

 

実習指導者さんや担当された手術室の看護師の方は是非とも学生の緊張をほぐしてやってください。

特に、やはりマスクと帽子で表情が見えないので、ちょっとぶっきらぼうにされるだけで委縮してしまう学生も多いです。

学生が失礼な態度を取ったらもちろん叱って頂いて構わないですが、ぜひ最初は笑って、トーン高めの声でお願いします。

 

体調不良者について

個人的には手術見学中、一度具合が悪くなったら即退場して、その後は手術室には戻らずに病棟で待機で良いと思います。

 

大学側から手術見学に再度投入したいと要望があると思いますが、手術室での業務の事を考えればかなりのご迷惑になりますので、断って頂いて良いかと思います。

できれば大学側と意見のすり合わせをして頂いて、双方が納得いく形で進めていければ良いです。

 

私が臨床で実習指導者をしていた時は、学生へのオリエンテーションで〝一度具合が悪くなった時点で退室とし、その後は病棟で待機する〟として、大学教員へもその様に事前に説明をしていました。

その後に関しては、具合が悪くなった場合のまた入るかどうか問題が無くなりました。

 

大学教員だけでなく、病棟の看護師への周知も徹底しました。

要は学生の手術見学に関わる全ての関係者に事前に連絡をしておいたのです。

これでほとんどのトラブルが無くなりました。

 

もう一つは。

体調不良になったらすぐに連絡できる体制にすることです。

私の場合は、担当の病棟の看護師へすぐに電話連絡することになっていました。

連絡の経緯を度の順番にするかは病院によって考え方が違うので、病院ごとのやり方で構わないかと思いますが、やはり大学や病棟とすぐに連絡が出来る方が良いと思います。

 

正直手術を担当している最中に具合を悪くされたら邪魔なんです。

特に倒れられて器械を不潔にしてしまったりしたら手術自体に影響を及ぼしてしまいます。

その対処が遅れれば遅れるほど、手術が滞ります。

ですので、すぐに引き取りに来て欲しいのです。

 

結論としては

・手術見学で具合が悪くなったところで退室、その後の手術見学は無し

・上記を学生の手術見学に関わる全ての部署に事前連絡、学生にもオリエンテーション

・具合が悪くなった時の連絡の流れを明確に、すぐに連絡がつくようにする

です。

参考までによろしくお願いします。

 

学生の手術見学前のオリエンテーションは必要か

たまに学生の手術見学の調整していると、オリエンテーションは忙しくて出来ないので当日何時に来てください、というだけの手術が見受けられます。

 

ですが個人的にはオリエンテーションは実施した方が良いと思います。

出来れば前日までに。

 

私が実習指導者だったときは実習の初日に学生全員を集めて30分くらいで実施していました。

内容は。

一つは、手術室での守って欲しいルールや心構えをしっかり時間をかけて説明したい事。

それと、事前学習についてぜひやってきて欲しいことを話すためです。

 

さらにこの事前オリエンテーションを受けない場合は原則手術見学はさせないという条件を付けていました。

これは、手術室にぜひ見学に来て欲しいとう思いの反面、来るならそれなりにルールを守って欲しい。そう簡単に見たいからと言ってすぐ見れるものではない、〝敷居〟をホンのちょっとだけ高くしたい意図があります。

ですが誰でも乗り越えられる敷居です。

最低限のルールを守って頂いた上で手術見学をしてもらって、学びを深めてほしいです。

 

手術室での学びについて(学生への指導について)

事前学習の話をしましたが、正直手術看護は特殊です。

学生も頑張って勉強してくると思いますが、手術看護について答えることはほとんど出来ないだろうと思います。

 

ですので、ぜひとも凄く凄く温かい目で見て頂きたく思います。

私が実習指導者の時、

Aラインってなんで入れるの?という質問や、皮膚トラブル防止に何やってる?といった質問をしているスタッフがいましたが、しっかり答えられる学生は珍しいと思います。

(私の所属する大学があまりレベル高くないので。。。)

 

それを手術室看護師の方から教えて頂きたいのです。

ただでさえ緊張して手術見学をしている学生が多いです。

出来れば〝手術室ってこんな魅力があるんだよ〟という部分をアピールして頂きたいです。

みなさんのそんな協力が、今後の優秀な手術室看護師の誕生の糧になると思います。

どうぞよろしくお願いします。

 

正直、学生が手を出せるところってほとんどなく、ただ見ているだけ。

何を指導すればよいか分からないといった思いもあると思います。

そこで、私が考えるのは。。。

 

まずは患者さんへ麻酔をかける前に声をかけること。

受け持ちの学生の顔見ると笑顔になる患者さんが多いです。

実際手術室の看護師より学生の方が長く関わっている事が多いです。

やはり安心するんだと思います。

 

次は麻酔導入時のタッチング。手を握ること。

これは男子学生の場合はちょっと。。と思いますが、手術看護の中でタッチングは重要なツールでもあるので学生に体験してもらえるといいかなと。

全身麻酔がかかって力が抜けていく様子も体感できると思います。

 

タッチングの見解についてもう少し詳しく考察しています。

こちらも良かったらどうぞ。

 

いかがでしたでしょうか。

実習指導者さんのご意見なども是非聞きたいと思います。

お気軽にご連絡ください。

学生の手術見学が実りあるものにしていきましょう。